『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(1991年)』~ 25年前の撮影風景

よく”伝説の傑作!”とか”××年に1本の傑作!”とか映画の宣伝に使われる惹句は話半分であまり信用できないものが多いのですが、これはまさに掛け値なしに”25年に1本の伝説の傑作”といえるのが『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(1991年)』という作品です。

「悪魔に委ねよ」という大和屋竺さんの不吉な予言から早25年、権利上の問題でリバイバルもDVD化もされず伝説の傑作と言わてスクリーンから遠ざけられていた本作ですがマーティン・スコセッシのフィルム・ファウンデーションの尽力もあり、ようやく陽の目を見て本日公開されました。

才能ある映画作家はそのキャリアの中で一生に一度才能を全身全霊傾けた大作を撮ることがあります。フランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』、マイケル・チミノの『天国の門』、ベルナルド・ベルトルッチの『ラストエンペラー』、黒澤明の『七人の侍』、侯孝賢ホウ・シャオシェン)の『悲情城市』等、自身の限界も未だ知らずに果敢に挑戦した作家のある一つの頂点の記録ともいえる特別な作品です。

エドワード・ヤンによる『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(1991年)』もそうした傑作群の中の一つです。なぜこの映画が傑作なのかは映画を見れば自明なので特にここでは書きませんが、未見の方はぜひこの機会に劇場に足をお運びになってください。

しかし25年ですか、25年というと6才のボクが大人になってさらに子供を作るとか...という話は『ツイン・ピークス 』の時に書いたので省略しますが一期は夢、過ぎてみれば光陰矢の如く一瞬です。ググってみると25年前の撮影風景の写真がつい先日の撮影されたかの如く存在しておりましたので少々タイムスリップして覗いてみたいと思います。 

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『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』~ 25年前の撮影風景

49ERSのキャップとハーゲンダッツのTシャツと真っ赤なスカーフで見事にトータルコーディネートしているおしゃれな(?)エドワード・ヤン(Edward Yang / 楊德昌、1947年11月6日 - 2007年6月29日)。赤がお好きなんでしょうか。 

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こちらもヒロインの楊静恰(リサ・ヤン)の帽子が同じなので同じ時空ですね。 

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これまた49ERSのキャップを被ったエドワード・ヤン。 

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主演の張震チャン・チェン)もすっかりイケメンの大人に。言われてみれば面影ありますね。

 こちらは楊静恰(リサ・ヤン)とのツーショット。

 

 こちらはエドワード・ヤンがプロデュースの別作品に出演していた永瀬正敏さん。ヤン監督とのツー・ショット写真が当時の思い出と供に記載されています。

cinefil.tokyo

チャン・チェンとクーリンチェのカチンコ持った写真も。若いねー。 

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学校の先生みたいなエドワード・ヤン

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東京国際映画祭もまだ四回目

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以下公式。予告だけで泣けます。

www.bitters.co.jp

 

以上簡単ですが『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(1991年)』~ 25年前の撮影風景でした。