な、なんだってー!、ヤバイ、宇宙ヤバイ、マジヤバイ。これホントならすごいニュースですね。
このニュースの何がヤバいのかというと「今回の発見が正しければ(基本相互作用の)4つの力とダークマターが統一され、宇宙に対するわたしたちの理解が根本的に変わる(米・カリフォルニア大学 Jonathan Fengさん)」ということなのです。余裕でノーベル賞+教科書変わりますね(実証できればですけど)。
「今回観察された予想外の現象は、暗黒光子(ダークフォトン)に起因しているというのがハンガリーのチームの見解だが、フェンらの研究チームの意見は異なっており、この粒子は「プロトフォビックXボソン」かもしれないという。これはつまり、電子やニュートリノと相互作用するごく限られた範囲の力を仲介する粒子だ」だそうですって。
ついこの間「サイエンスZERO 」でリサ・ランドール女史から「ダークディスク」の話を初めて聞いたばかりなのに(5次元時空はどこに行ったの?)、今やもう「プロトフォビックXボソン(疎陽子性Xボソン)」ですか。宇宙の歴史は138億年もあるというのに理論物理の世界は日進月歩で流行り廃りが早すぎますね(実証されるかどうかはともかく)。たぶん広い宇宙には「ダークアトム(暗黒原子)」や「ダークエレクトロン(暗黒電子)」「ダークプロトン(暗黒陽子)」や「ダークグラヴィティー(暗黒重力)」や「ダークフレーム(暗黒焔)」も存在しているのでしょう。もう僕の弾けきったシナプスではとてもついていけそうにない話です。
さてこの革命的な発見(実証できればですけど)を予言していたとも言えるのが、『フィフス・エレメント(1997年)』 というSF映画です(←ウソです。ホントはエレメントじゃなくてフォースの話なので数字しか関係無い酷いミスリードな記事タイトル詐欺です!)。
この映画はヤバイ、宇宙ヤバイ、マジヤバイという状況の中で、3D遺伝子プリンターから生まれたほぼ半裸の美少女E.T.と元軍人のダイ・ハードなタクシー運ちゃんが究極の悪に立ち向かうというスペースオペラ映画です。そしてこの5番目の力ならぬ5番目の要素の鍵となるのがほぼ半裸の美少女E.T.(TVじゃなくてPCから地球やクンフーの情報を仕入れます)、ミラ・ジョボビッチちゃん扮するリー・ルーなのです。しかしこの映画はいくらスペースオペラだからってに本当に宇宙のオペラハウスを舞台にアップテンポなオペラをBGMにリー・ルーがブルース・リー的なアクションを炸裂させたり、とにかくドンパチ優先で肝心な石の隠し場所のオチがイマイチという、ちょっと大袈裟で短絡的で大味な感じの娯楽映画なんですよね(それがスペオペというものか)。まぁ、大味とはいっても(たった二日間で適当に考えた『ニキータ (1990年)』のリメイク『レオン(1994年)』が大ヒットしたおかげで)100億もの豊富な予算を確保できたリュック・ベッソンが、フランス最高峰のビジュアリスト達をスタッフに迎えてやりたい放題やれてしまったという実に贅沢で幸福な作品でもあります。
さてこの映画のビジュアル面の話ですが、これはバンド・デシネ(B.D.)のセンスがそのまんま映画になったような世界観になっています。このビジュアルセンスはリュック・ベッソンというよりメビウス的です。それもそのはずこの映画はもともとメビウスの『アンカル』(*1)や『H.P.'s Rock City』からインスパイアされており、御大自身もコンセプトアートで参加しいるのです。
またB.D.界の巨匠「ヴァレリアンとロールリーヌ(Valerian et Laureline)」シリーズ(来年公開予定のベッソンの次回作でもある)のジャン=クロード・メジエールもコンセプトアートでその世界観の多くを担っています。
さらにこの二人に加えてジャン=ポール・ゴルチエの衣装(2〜3百着、エキストラまでも担当した)が奇抜すぎて笑っちゃうくらい素敵です(特にゲイリー・オールドマンは他の映画でどんなシリアス演技してもあの髪型がフラッシュバックしてしまうので困ったものです)。
以下ネット上でみれるコンセプトアートをいくつか貼っておきます。
<メビウス>
<ジャン=クロード・メジエール>
Site Mézières - Cinema - 5eme element
<ジャン=ポール・ゴルチエ>
Costume sketches from The Fifth Element (Designer: Jean Paul Gaultier) source: sewingartistry.com
メビウスに関する過去記事はこちら
callmesnake1997.hatenablog.com